フクロウが一羽、木に止まっている。
しっかり鉤爪で幹を掴んで安定して止まっている。
そう。そのフクロウは『幹』を掴んでいる。
幹から伸びる『枝』ではなく、『幹』そのものを。
まあ、変な話だが。取り立てて騒ぐほどの事でもない。
何故ならフクロウは不自然な姿勢でもなく、無理をして止まっている様子も無く。
淡々と『幹』を鉤爪で掴み、ホー、ホーと余裕そうに鳴いているのだから。
問題:そのフクロウが余裕そうなのは、何故?
ヒント1: フクロウがめっちゃ頑張って平気そうにしている……?
訳ではないようだ。
ヒント2: 『不自然な姿勢ではない』は、そのままの意味に捉えよう。
ヒント3: フクロウ自身が普段通りの姿勢、つまり垂直に止まっているなら。
傾いているのは、フクロウではないのだろう。
フクロウは倒木に止まっている。